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RGVとは?AGV・AMRとの違いや導入のメリット・デメリットを解説

2026.08.28

Rail Guided Vehicle

RGVとは、レール上を走行して荷物を自動搬送する無人搬送車です。決められた地点間を繰り返し運ぶ工程に向いた設備で、物流倉庫や工場の搬送作業を自動化する用途で使われます。

ただし、AGVやAMRとの違いが分かりにくく、自社の現場にどれが合うのか判断できないという方も多いはずです。

本記事では、RGVの仕組みからAGV・AMRとの違い、導入のメリットとデメリット、向いている現場までを解説します。搬送の自動化を検討する際の参考にしてください。

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RGVとは

RGVは、レール上を走行して荷物を運ぶ無人搬送車です。まず基本的な仕組みを押さえたうえで、AGVやAMRとの違いを見ていきましょう。

  • RGVはレール上を走る無人搬送車
  • RGVの仕組み

RGVはレール上を走る無人搬送車

RGVは「Rail Guided Vehicle」の略で、有軌道無人搬送車と呼ばれます。物理的なレールに沿って走行するため、決められたルートでの搬送に適した設備です。

物流倉庫や工場では、荷物や部品、パレットなどの搬送に使われる設備です。固定ルートの搬送を自動化するマテハン機器のひとつとして位置づけられます。そのため、搬送する地点が決まっている工程ほど導入しやすくなります。

RGVの仕組み

RGVは、あらかじめ設置されたレールに沿って自動走行する機器です。搬送経路を固定することで、指定された地点間を安定して往復します。主に自動倉庫やコンベヤーから荷物を受け取り、別の設備や作業場所へ運ぶ使い方が代表的です。単体で使うだけでなく、周辺の設備と組み合わせて物流工程を自動化する設備として導入されます。

RGVにはレールや給電線から給電するタイプがあり、この方式ではバッテリーの充電・交換が不要です。自動倉庫のような設備に向いている機器です。

RGVとAGV・AMRの違い

RGV・AGV・AMRは、いずれも物流現場の搬送を自動化する設備ですが、走行の方法が異なります。とくにRGVはレールを使うため、AGVやAMRより搬送ルートが固定されます。

項目 RGV AGV AMR
走行方式 レール上を走行 磁気テープなどの誘導体に沿って走行 センサーや地図情報をもとに自律走行
ルート変更 レールの敷設や改修が必要 誘導体の貼り替えで対応 ソフトウェアの設定で対応
障害物への対応 レール上で停止して待機 誘導体に沿って停止・再開 経路を変更できる製品がある
給電の方法 レールから受電する製品が多い バッテリーの充電や交換が必要 バッテリーの充電や交換が必要
向いている現場 ルートが固定された高頻度の搬送 ルート変更が中程度の現場 レイアウト変更が多い現場

どの方式が優れているかではなく、現場に応じた使い分けが重要です。

  • RGVとAGVの違い
  • RGVとAMRの違い

RGVとAGVの違い

RGVとAGVの大きな違いは、物理的なレールを使うかどうかにあります。RGVはレール上を走る一方、AGVは磁気テープなどの誘導体を利用して走行する方式が代表的です。

そのため、RGVは固定ルートでの安定した搬送に、AGVはRGVより搬送経路を変更しやすい現場に向いている設備です。給電の方法にも差があり、レールから電力を受け取るRGVに対して、AGVはバッテリーの充電時間を運用に織り込まなければなりません。

AGVの詳しい仕組みは、AGV(無人搬送車)とは?AMRとの違いや導入メリットを解説をご覧ください。

RGVとAMRの違い

RGVとAMRでは、搬送経路の自由度に大きな違いがあります。AMRはセンサーや地図情報を使って周囲を認識し、自律的に走行できる設備です。

たとえば通路に障害物がある場合、AMRは経路を変更できる製品があります。一方のRGVは基本的に決められたレール上を走るため、障害物が取り除かれるまでは動けません。

そのため、固定された高頻度の搬送ならRGV、柔軟なルート変更が必要ならAMRが候補です。詳しくは、AMR(自律走行搬送ロボット)とは?特徴・仕組み・導入メリットを解説をご覧ください。

RGVを導入するメリット

RGVは、固定された搬送経路を効率よく自動化したい現場に適しています。物理的なレールを使うため、繰り返しの搬送や安定した走行との相性が良好です。

  • 高頻度の搬送に対応しやすい
  • 安定した搬送を実現しやすい
  • 搬送作業を省人化できる

高頻度の搬送に対応しやすい

RGVは、同じ区間を何度も往復する搬送に向いています。走行経路が決まっているため、定型的な搬送を繰り返し実行しやすいからです。

たとえば、自動倉庫と入出庫エリアのあいだで継続的に荷物を運ぶ用途が考えられます。レールから給電する方式なら充電のための停止時間も発生しないため、連続した稼働に対応しやすくなります。搬送頻度が高く、ルートが変わらない現場ほど導入の効果を得やすいでしょう。

安定した搬送を実現しやすい

RGVは、決められた経路を安定して走行できる特色があります。レールによって走行位置が物理的に決まっているためです。

レールによって走行位置が物理的に決まるため、安定した走行を実現しやすい点が特徴です。搬送地点が固定された工程では、毎回同じルートで荷物を移動できます。そのため、搬送経路の柔軟性よりも安定性を重視する現場に適しています。

搬送作業を省人化できる

RGVを導入すると、人がおこなっていた定型的な搬送作業を自動化できます。作業者が台車などで荷物を運ぶ工程を機械に任せられるためです。

人手不足への対応だけでなく、作業者の移動や運搬にともなう身体的な負担の軽減にもつながります。空いた人手を、ピッキングや検品など判断が必要な作業へ振り向けることも可能です。物流現場の省人化を進める手段のひとつとして検討してみましょう。

RGVを導入するデメリット

RGVには安定した搬送という強みがある一方、固定されたレールを使うことによる制約もあります。とくにレイアウト変更への対応や導入工事は、AGVやAMRと比べたときに注意したい点です。

  • 搬送ルートを変更しにくい
  • レールの設置が必要になる
  • 安全対策が必要になる

搬送ルートを変更しにくい

RGVは、搬送ルートの変更がしにくい設備です。走行するためのレールをあらかじめ設置する必要があるからです。

倉庫のレイアウトや搬送先を頻繁に変更する場合、レールの改修工事が発生します。取り扱う商品や出荷の傾向が変わりやすい現場では、この制約が運用の足かせになることが多いでしょう。将来的な変更が見込まれるなら、AGVやAMRもあわせて比較してみてください。

レールの設置が必要になる

RGVの導入には、車両だけでなく走行用レールの設置が必要です。既存の倉庫に入れる場合は、設備工事や周辺機器との調整も発生します。

導入する場所によっては、稼働中の設備や作業動線への影響を確認しなければなりません。工事のあいだ搬送を止められない現場では、段階的な施工計画の検討も必要です。そのため、RGV本体の費用だけでなく、施工まで含めた導入計画を立てておきましょう。

安全対策が必要になる

RGVを導入する場合は、人との接触を防ぐ安全対策が必要です。倉庫内では作業者と搬送設備が同じ空間を使うケースがあるためです。床にレールを敷くと段差が生じるため、作業者のつまずきにも注意が必要です。

対策としてセンサーによる停止機能や、走行区域への立入を防ぐ設備を設ける方法があります。搬送の効率だけでなく、安全性まで含めて設備を設計してください。

RGVの導入が向いている物流現場

RGVはすべての物流現場に適しているわけではありません。搬送ルートや物量が一定の現場で強みを発揮する設備なので、自社の搬送条件と適しているかを照らし合わせてみましょう。同じ区間を繰り返し搬送する倉庫

  • 一定量の荷物を継続的に搬送する現場
  • 自動倉庫などと組み合わせる現場

同じ区間を繰り返し搬送する倉庫

同じ地点間を繰り返し搬送する倉庫は、RGVに向いています。ルートを変更しにくいという制約があっても問題になりにくいためです。

たとえば、入出庫エリアと保管設備のあいだを何度も往復する搬送などは、RGVによって効率化が可能です。搬送の始点と終点が長期間変わらない工程ほど、レールを敷く投資を回収しやすくなるでしょう。まずは自社の搬送のうち、ルートが固定されている工程を洗い出してみて、その分量が多ければRGVを検討してみてください。

一定量の荷物を継続的に搬送する現場

一定量の荷物を継続的に運ぶ現場も、RGVと相性が良好です。決められた経路で定型の搬送を繰り返せるため、人による搬送作業を置き換えやすいからです。

具体的には生産ラインへの部品供給やパレット搬送などが例になります。搬送量の波が小さい現場では設備の稼働率が安定し、自動化の効果を見込みやすくなります。反対に、繁忙期と閑散期で搬送量が大きく変わる現場では、稼働しない時間が長くなる点も考えておきましょう。

自動倉庫などと組み合わせる現場

自動倉庫などのマテハン設備を組み合わせる現場でも、RGVは活用できます。設備間の決められた経路を自動搬送する役割を担えるためです。

たとえば、自動倉庫から出庫した荷物を次の工程へ運ぶ用途などにRGVはおすすめです。軌道を高い位置に設ければ床面を占有せずに搬送できるため、限られた面積を有効に使えます。RGV単体ではなく、倉庫全体の自動化設備の一部として検討してみましょう。

RGVなどのマテハン導入では倉庫全体の連携も重要

RGVを導入するだけで、倉庫全体の生産性が自動的に高まるわけではありません。物流現場には自動倉庫やコンベヤー、作業者、各種システムなど複数の工程が存在するためです。

  • 搬送機器だけでは倉庫全体を最適化できない
  • WESを活用してマテハンと倉庫作業を連携する

搬送機器だけでは倉庫全体を最適化できない

倉庫の効率化では、搬送設備だけでなく前後の工程まで考える必要があります。入出庫、保管、ピッキングなどの処理能力が異なると、一部の工程がボトルネックになりがちです。

たとえRGVで搬送を高速化しても、搬送先の処理が追いつかなければ荷物が滞留し、待機時間が発生します。そのため、マテハン単体ではなく倉庫全体で運用を設計しましょう。導入前に各工程の処理能力を数値で把握しておくと、どこから手をつけるべきかを判断しやすくなります。

WESを活用してマテハンと倉庫作業を連携する

倉庫全体の効率化には、設備と作業を横断して管理する仕組みを取り入れましょうその代表格としてWESがあります。WESは、倉庫内の作業状況や設備を統合して運用を最適化するためのシステムです。

WESの導入によって複数のマテハン機器やWMSを連携させ、倉庫全体の状況を踏まえて作業を管理できます。

弊社が提供するCOOOLa WESは、メーカーの異なる複数設備との連携・一元管理に対応できるため、既存の設備を残したまま段階的に自動化を進められます。WESの位置づけについては、WCSとは?倉庫制御システムの役割とWMS・WESとの違いをわかりやすく解説もあわせてご覧ください。

RGVを導入するときのポイント

RGVを導入するときは、現在の搬送作業だけでなく将来の運用や周辺設備まで確認しましょう。RGVは固定ルートを前提とするため、導入後の変更に制約が生じやすいからです。

  • 搬送量と搬送ルートを確認する
  • 将来のレイアウト変更を考慮する
  • 周辺設備やシステムとの連携を確認する

搬送量と搬送ルートを確認する

まず、RGVで自動化する搬送量とルートを明確にしましょう。必要な搬送能力や設備構成は、荷物の量、重量、移動距離によって変わるためです。

1時間あたりの搬送回数や搬送地点を整理しておくと、必要な台数の検討にも使えます。固定ルートで十分な搬送量が見込めるかを確認してから、導入の可否を判断してください。

将来のレイアウト変更を考慮する

RGVを導入するときは、将来の倉庫レイアウトまで考えておきましょう。レールを設置すると、搬送経路を簡単には変更できないためです。

あわせて設備の増設や取り扱う商品の変更によって搬送先が変わる可能性も、あわせて確認しておきます。変更の頻度が高いと見込まれる場合は、AGVやAMRを含めた比較が必要です。数年先の事業計画と照らし合わせて検討してみてください。

周辺設備やシステムとの連携を確認する

RGVの導入では、周辺のマテハン機器や物流システムとの連携も確認しましょう。物流工程はRGVだけで完結せず、自動倉庫やコンベヤー、WMSなどと情報や荷物を受け渡すためです。

既存設備との接続方法や制御の方法は、導入前に整理しておきます。倉庫全体を自動化する場合は、WESを活用した統合的な運用も検討してみてください。

まとめ

RGVは、レール上を走行して固定されたルートで荷物を自動搬送する設備です。同じ区間を繰り返し運ぶ工程に強く、レールから給電する方式なら連続した稼働にも対応できます。

一方で、レイアウト変更には対応しにくく、導入にはレールの設置工事も必要です。AGVやAMRとの違いを踏まえたうえで、自社の搬送量やルートに合った設備を選びましょう。

さらに、物流倉庫全体を効率化するには、RGVなどのマテハン機器だけでなく周辺設備やシステムまで含めて連携させる視点が必要です。弊社では、倉庫の設備構成や運用状況を伺ったうえで、COOOLa WESを活用した自動化の進め方をご提案しています。

この記事を読んでいる方へ

設備連携の要件、まず無料で確認できます

既存WMS・設備構成を伺ったうえで、COOOLa WESで対応可能な範囲を簡単に説明します。

この記事の監修者

山川 隆一

山川 隆一

やまかわ りゅういち

株式会社ブライセン AI・DXアクセラレーション本部 副部長

COOOLa WES立上 YardFlow(トラックヤード制御ソリューション)立上) AI駆動駆動モダナイゼーションサービス立上
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